新型コロナウイルスの変異種デルタ株の感染拡大が止まらないアメリカでは、新型コロナのワクチン接種を事実上義務化する動きが加速している。
アメリカ・ニューヨークでは、8月17日から屋内の飲食店やジムなどでワクチンの接種証明を提示することが義務付けられた。
NYでワクチン接種証明提示を義務化
アメリカでは、「ワクチンを打たない自由」を主張してワクチンの義務化に反対する人が多くいる。
ワクチンは「感染リスクから解放してくれない」が、現状では「新型コロナウイルス対策の切り札になり得るのはワクチンしかない」というのも事実だ。
世界に広がる「ワクチンを接種する人」と「ワクチンを接種しない人」の対立の構図、ワクチン接種証明書提示の義務化が、それに拍車をかけている。
元カリフォルニア州知事のアーノルド・シュワルツェネッガーは、ワクチン接種やマスク着用を拒否する人たちを「愚か者」と批判し、マスク着用やワクチンを信号に例えて、「人殺しになるかもしれない信号無視を正当化する人はいない」と語り、自分自身だけでなく周囲の人やコミュニティを守るために責任を果たすよう訴えています。
また、ジェニファー・アニストンもワクチン未接種の友人との交流を断つことにしたとインタビューで語っており、リベラル派のセレブたちはワクチン接種義務化を支持しています。
一方で、昨年3月にコロナに感染して入院治療を受けていたトム・ハンクスとリタ・ウィルソン夫妻の息子でミュージシャンのチャット・ハンクスはSNSに投稿した動画で反ワクチンを叫んでおり、反対派もいないわけではありません。
今後さらにワクチン義務化が進めば、「接種するかしないか選択する権利がある」と訴える反対派にとっては肩身の狭い世の中になることは間違いなく、ワクチンを接種しないと仕事ができないといった状況に追い込まれつつあります。
ワクチンを打たない自由を訴える人は反ワクチン派と呼ばれ、彼らは、「集団免疫の確立に非協力的な人、フリーライダー(ワクチンのただ乗り)、ワクチンデマやワクチン陰謀論を信じている愚かな人」というレッテルを貼られてしまう。これがワクチン差別だ。
1年足らずで開発されたワクチンは長期的にどんなリスクがあるかわからない。
しかし、若い医学生や看護学生には、ワクチンを打たない自由はない。彼らは実習を受ける際に、ワクチンの接種が求められている。
10代後半から20代の人は、コロナで亡くなるリスクは低い。にもかかわらず、長期的な安全性やリスクが不明なワクチンを打つようプレッシャーをかけられているのは、気の毒だよね。
ワクチン接種は無料だけど、接種後に健康被害が発生した時、その医療費は誰が負担をするのか?
国に訴えても「因果関係が評価できない」と言われてしまったら…?