臨床心理士として働いていたとき、感じたこと…
メンタルクリニックにはときどき、不幸や苦痛を自分から選びとっているとしか思えない人達が来る。その人達は、そんな過酷な人生を生きて行く為にアブノーマルなロジックを考えだす。
みんな、不幸や苦痛、悲しみや嘆きを先取りしなければ生きて行けなくなった人達だ。
それはまるで、精神障害や発達障害を求めているように見える。
人間には予想もつかない願望や欲望が潜在し、必ずしも自身の安寧を第一と考えているとは限らない。故に、ときにはヒトとして不自然かつ異常としか思えない行為が折出してしまう。
つまり、人間はたとえ穏やかな生活を営んでいるように見えても、生きている以上は「内部に予測もつかないグロテスクなものを伏在させている」ということだ。
あなたの身近に存在する奇妙で困った人達、それはもしかすると、私達自身の姿なのかも知れない…。