2021年の夏以降、世界で猛威を振るっている新型コロナウイルスは、ほぼすべてが感染力が強い「デルタ株」になっている。日本でも第5波以降、ほぼ完全にデルタ株に置き換わった。
一時は、南米などから報告された「ラムダ株やミュー株の感染が広がるのではないか?」と危惧されていたが、結局、これまでデルタ株より感染力が強い変異ウイルスはなかった。しかし、そこに突然現れたのが「オミクロン株」だ。
国立感染症研究所では、これまでよりも「感染力が高まることやワクチンの効果の著しい低下、それに再感染のリスクの増加などが強く懸念される」としている。
結局、オミクロン株にワクチンは効くの?
効かないの?
どっちなの?
ハッキリしてくれ~!
英国のオックスフォード大学は新型コロナウイルスワクチンで得られた免疫にオミクロン変異株が与える影響について研究していると、広報担当者が明らかにした。
同担当者は「この1年間に複数の変異株が出現したが、重症化を防ぐという面でワクチンは高いレベルでの予防効果を維持してきた。オミクロンが例外である証拠は現時点で見受けられない」と述べた。
(2021/11/30)
モデルナのバンセルCEOは、イギリスの新聞「フィナンシャルタイムズ」とのインタビューで、オミクロン株に対するワクチンの効果について「デルタ株と同じレベルの効果が得られることはないと思う。どのくらい効果が下がるかはデータを待つ必要があるが、私が話を聞いた科学者は皆、『これはよくないだろう』と話している」と述べ、現在使われているワクチンはオミクロン株への効果が、従来の変異ウイルスに対するものよりも低くなるという見方を示しました。
(2021/12/1)
ファイザーのブーラCEOは29日、アメリカのテレビ番組のインタビューで「現在のワクチンの効果がもし低下するのであれば、新たなワクチンを作らなくてはならない。すでに新たなワクチンを作る作業は始まっている」と述べたうえで「100日以内にできるだろう」との見通しを示しました。
一方で「変異ウイルスのデルタ株やベータ株に対しても新たなワクチンを作ったが、現在のワクチンもこれらの変異ウイルスに対して高い効果を示したので、使う必要がなかった。新たなワクチンを使うとすれば、オミクロン株に対して現在のワクチンが、効果がないとわかったときだけだ」として、新たなワクチンが必要になるかどうかはまだわからない、という見方を示しました。
(2021/12/1)
アメリカのファイザーと新型コロナのワクチンを共同開発したドイツのビオンテックのCEOが「オミクロン株に対応するワクチンが必要になる」という見通しを示しました。
ビオンテック、サヒンCEO:「この新しい変異ウイルスに対し、ある時点で新しいワクチンが必要になると思う」
サヒン氏は3日、「およそ100日以内にオミクロン株に対応するワクチンを販売できるだろう」という考えを述べたうえで、「追加接種で85%から90%の割合で発症を防ぐことができるのであれば、ワクチンの改良にさらに時間をかけられる」と話しました。
(2021/12/4)
あらら…結局の所、現時点では「オミクロン株」に対して、ワクチンは「効くのか?効かないのか?」…「分からない!」って事か…。
それから、どうやら来年には、オミクロン株に対応する新しいワクチンが出るみたいだよ。
アメリカの保健当局がオミクロン株に対応する新たなワクチンなどを迅速に審査し認可する態勢を整えていると現地の新聞が報じました。
ウォール・ストリート・ジャーナルは3日、FDA=食品医薬品局がオミクロン株に対応するワクチンや治療薬について、審査を迅速に進めるためのガイドラインの作成を進めていると報じました。
すでに製薬会社との協議も重ねていて、ワクチンの開発と実験におよそ3カ月かけた後、緊急承認の申請があれば1、2週間で認可できるということです。 (2021/12/4)
さて、日本では、医療従事者への3回目のワクチン接種(ブースター接種)が始まった。一般の市民への接種について、国は2回目の接種から原則として8か月の間隔をあけるとしてきたのを、6カ月に前倒しする対象の拡大が計画されている。
だけど、オミクロン株に効くのか、効かないのか、わからない3回目のワクチン接種を希望する人って、どれぐらいいるのかな?
たぶん、多くの人は、3回目の接種の前にオミクロン株によるブレークスルー感染(ワクチン接種後の感染)の状況を見極めたいという気持ちが強いだろうね。
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