Laugh & be happy

臨床心理士と公認心理師の有資格者です♪

今の日本は、移民を受け入れる準備ができていない。

ヨーロッパでは、移民政策に対する反発(移民反対デモ)が、再び強まっている。

 

多様性や多文化共生は、理念としては美しいのだが、現実には社会の分断を深める一因にもなっている。

 

なぜ、理想と現実のあいだに、これほど大きな溝ができてしまうのだろうか?

 

その背景には、人間の心の仕組みがある。

 

人間は、基本的に自分と似たものを好み、異なるものを心理的に警戒する。

 

これは差別意識ではなく、心の防衛本能で、自分が知らない文化や言葉、行動様式に触れると、脳は予測できないと判断し、不安やストレス反応を示す。

 

つまり、異質な存在を受け入れるという事は、脳(認識と理解と許容)にとっては努力を要する行為なのだ。

 

日本は長いあいだ、同質性を重んじる社会の中で成り立ってきた。

 

暗黙に相手の気持ちを察する、全体の空気を読む、場の調和を大切にする、そうした共通認識を前提に人間関係が築かれてきた。

 

だからこそ、異なる文化や価値観が一気に流れ込むと、社会全体が予測不能な状態になりやすい。

 

実際、ヨーロッパのいくつかの国では、移民を受け入れた後にコミュニティが分断され、移民反対デモ等の排他運動が起こるケースが見られる。

 

私たちの心の仕組みは、表面で「多様性や多文化共生を歓迎する」と言いながら、裏面で「自分とは違うものが不安で怖い」と感じてしまう。

 

このギャップこそが、社会の緊張を生む根本原因と言える。

 

多様性や多文化に対する寛容さは、理念ではなく訓練の結果だ。

 

異なる価値観に触れ、対話し、摩擦を経験する中で、人の心は「多文化(外国人)を理解する回路」を少しずつ育ていく。

 

その過程を経ないままに、多様性や多文化共生を急激に導入すると、心がついていけず、心理的な反発や不信を生みやすくなる。

 

まず必要なのは、社会全体で、外国人(多様性や多文化)と共に生きる練習を積む事。

 

富裕層と底辺層、都市と地方、若者と高齢者、正社員と非正規労働者、保守とリベラル……日本人同士の間にも、まだ理解しきれていない多様性がたくさんある。

 

多様性や多文化共生を理解する脳と受け止められる心を育てる事、それができて、初めて、「外国人と共に生きる」という言葉(理念)が現実のものになる…と思う、今日この頃です。

 

loveandfreedom.hatenadiary.com

 

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