軽々しく誰かに話せるような悲しみなら、それは本当の悲しみではない…とのこと。
軽々しく自分の悲しみを誰かに伝えたら、相手の心を乱すだけ…とのこと。
風もなく、木の葉がそよぐ音すら聞こえない。
静かな暁が花開く空を前に頬杖をついて、虚ろな目を宙に向けながら考えることは、いつも同じ。
自分の気持ちを誰かに理解してもらったり、受け止めてもらうのは、本当に難しい。
一人寂しく佇んで、虚無感の香りをふりまく熟れ切った吐息を吐くと、また心が重くなる。
目を閉じると、脳裏に浮かぶのは、厚い黒幕でこの世から切り離されたような奇怪な別世界の中で、異形な姿をした自分の心。
ぼうっと白く浮いて、奇妙なリズムを刻んでいる。
心が過負荷で、まるで壊れそうになったポンプのように、踊り狂っているようだ。
悲しみと虚無、そして不愉快な感情が身体全体を駆け巡る。
このままだと、ガチで心が壊れてしまう……。
壊れてしまう前に、自分が抱えている悲しみを誰かの優しい言葉で覆い隠したい、と思う…今日この頃です。
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